水
24
2月
2010
御三家に合格されたお子さんのお母様からのご相談
私が主催する名門指導会の授業を受けて今回女子御三家のひとつに合格されたお嬢様のお母様よりご相談をいただきました。
私が直接担当していたわけではありませんが、合格のお礼のお電話を兼ねてのご相談でした。
同じような疑問やお悩みを持つ方が多いものですからこの場でちょっと考えてみたいと思います。
Q:先日、桜蔭中学の入学ガイダンスに行ってきました。そこで、「入学式までは特に勉強の必要はありません。遊ばせたり、家のお手伝いをしっかりやらせてください。」という話があったのですが、本当にそれで大丈夫でしょうか。
というものでした。
A: 入学ガイダンスで、入学式までにすべき学習についての話は学校毎に大きく違います。「おおいに遊ばせてください」という学校がある一方、「合格に浮かれていないで、どんどん学習させてください。入学式までの宿題も出しておきます。」というところまで様々です。麻布や桜蔭は、「遊ばせてください」ですし、巣鴨や江戸取では早くも宿題がどっさり出ています。また、合格発表会場や入学ガイダンス会場前では、大学受験の予備校や塾のパンフが大量に配られています。知り合いの子は早くも○○会に行き始めたとか、○○Gに行かせるつもりだとか、のんびりしていると取り残されそうな不安を掻き立てられる情報がどんどん入ってきます。
まず必要なのは、回りの情報に振り回されないことです。今必要なのは、中学受験のための勉強と大学受験を目指す中学生の勉強とでは、やり方も発想も違うんだということを入学式までに知らせておくことなのです。
1例を挙げましょう。
算数は、中学以降数学となります。教科の名前が変わるだけではありません。発想や厳密性が異なります。それに伴って、書き方や学習の方法も変わります。
私が良く使うせりふは、「入学式までに算数を忘れようね。」です。これまで、一生懸命に算数を教えていた先生が言うのですから、「子供は鳩に豆鉄砲」状態でぽかんとしています。その後で、算数と数学の勉強の仕方の違いを説明しています。
算数は、どちらかというと直感的なもの、一方、数学は論理的なものというと、言葉の定義に厳密な方々から、いやそうではないという反論を一杯にいただきそうですね。でも、数学は算数に比べて、定義や定理が大切な教科だということは賛同いただけるのではないでしょうか。私は、頭の使い方すら大きく違う教科だと考えています。当然式の書き方や、ノートの使い方も変わってきます。ところが、中1で習う方程式のほとんどは、これまで学習してきた算数で簡単に答えが出せてしまうのです。しかも、方程式で解くよりも素早く、簡単に。その段階で、「なんだ、数学って勉強しなくてもできるんだ!」と思って勉強しないでいると、いつの間にか成績が下がってしまうということになります。中学生の親御さんからのご相談も多いのですが、多くの場合、「中1の1学期は成績も良くって安心していたのですが、2学期の後半から急に点数が下がってしまって。」というご相談です。
また、予習・授業・復習の重要度も変わってきます。中学受験はどちらかというと復習中心主義ですね。日能研では、予習をしていくとしかられたりしてしまうようです。サピックスでは、毎週、授業直前にテキストを配られますから、予習をするわけにはいきません。どうしても復習だけになります。予習をさせるのは四谷大塚系の一部の塾だけではないでしょうか。
ところが、中学、高校の学習では予習が大切になってきます。少なくとも、次の授業で何を習うんだろう、このあたりは易しそうだがこの部分は今一歩しっくりこないな、少なくともこの程度のイメージを持って授業を受けてほしいのです。理解のスピードと深さに差が出ますから。
ですから、中学生以上では、予習・授業・復習すべてをやる必要があります。入学式までに、これまでやっていなかった予習の練習をすることは大いに意義のあることなのです。できれば、入学式までに1学期の中間テストの学習範囲まで程度を予習しておかれることをおすすめします。できれば、自力で予習をすることが理想ですが、うちの子にはまだ荷が重いと思われる場合は、塾の予習講座を利用されるのも良いでしょう。が、くれぐれも塾の復習だけに終わらないように「予習の仕方」を学習させてくださいね。
